Timmerian Fiends
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Timmerian Fiends, ホームランド, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2013/09/05
Timmerian Fiends
つい先日も国内でのGPが行われた。
そこでは非常にレベルの高いゲームが行われ、それはまさに競技と呼ぶに相応しいものだった。
20年という歳月がこの競技性を育んだのだろう。恐らくは、マジックの生みの親達もここまでになるとは思ってもみなかっただろう。
競技ゲームとして確固たる地位を確立したマジック、今日作られるカード達もどれもが競技において問題を起こさないように・かつゲームを楽しく盛り上げるものになるように調整されている。
しかし、マジックの初期においては、これらの姿勢なんざ知ったこっちゃないと言わんばかりのアウトローなカードが多数存在したものだ。
その中でも、トップクラスの危険人物的カードが《Timmerian Fiends》だ。
何がそんなにヤバいのか。
能力を除けば3マナ1/1とクズ性能としか言いようがない。
ではその能力はというと、黒黒黒を支払い生け贄に捧げることで対戦相手がオーナーであるアーティファクトを破壊するというもの。
黒でアーティファクトに触れるのは希少も希少、スゴい!ヤバい!...というわけではない。最凶の能力たる所以は、こうして破壊されたアーティファクトが置かれるのは、こちらの墓地であるという点。
相手のアーティファクトを割り、こちらの墓地へ。対してFiendsも相手の墓地へ行くことになる。そして「この所有権の交換は永続的である」と記されている。
永続的?...簡単に言ってしまえば「強制トレード」というわけだ。
例え《Mox Sapphire》であっても、こんなカードと強制的に交換させられるのだ。こんな能力、許される訳がない。
悪鬼(Fiends)どころか、大悪魔(Archdemon)と言ってしまってもいい、いやもう邪神(False God)レベルだ。
もちろんこの能力にも一つだけ救済法があって、アンティを1枚増やすことで打ち消すことが可能だ。
アンティとは、ライブラリーの1番上をめくってゲーム外に置き、勝った方がそれを総取りというシビアな賭けマジックだ。
初期のマジックには、このカードのようにアンティを賭けていることが前提のカードが数種類存在する。
もう二度と日の目を見ることはないだろうこれらのカード、競技マジックに疲れたらたまには眺めてみるのも良いだろう。